大和の味 改訂版
各編は大和の伝統食や大和産の食材の由来、調理法をわかりやすく解説します。節分、初午、雛祭り、端午の節句お彼岸などに食べる食事、大和茶、吉野川のアユ、はるさめ、柿の葉ずし、大和スイカ、三輪そうめん、奈良漬等の特産品や名産、お水取りの練行衆の食事、春日大社の有職料理など社寺の行事にまつわる食事など大和の食文化をもれなく紹介しています。これらの写真も豊富に挿入しているので、見るだけでもたのしい。
本書は、昭和六三年刊行の『大和の味』に書き落とした「大和の味」を追加し、新しい地場産の食材を加えたものです。
郷土料理や産物は、その土地の生活の知恵から生まれましたが、これを掘り起こすことが食文化の継承、特徴ある食生活の定着に結びつきます。本書は、大和には、埋もれたままの郷土料理や特産品、名産品がたくさんあることを再認識させてくれます。
この中には、気候・風土に適した農産物の生産振興や村おこしを考えるヒントがあり、大和の味を知ってもらう格好の郷土料理入門書となっています。