氷室神社文化興隆財団

『奈良史料叢書』一、二刊行

奈良県地域振興部文化資源活用課編/奈良県発行。大宮守友(氷室神社文化興隆財団代表理事)・谷山正道(天理大学文学部教授)・幡鎌一弘(天理大学おやさと研究所教授)監修。『奈良史料叢書』の一・二は、玉井家所蔵「庁中漫録」の翻刻です(続刊)。その中核となる史料を集成したのは、奈良奉行所の与力の玉井定時(正保3年〜享保5年、1646ー1720)です。定時は、今発刊中の「庁中漫録」は大和・南都について編述した地誌の部分です。定時は、郡山藩に仕えていた寛文元年(1661)ごろから天和2年(1682)の20年にわたって地域の史料の収集を始めて、すでに小冊を編んでいました。奈良奉行所与力として出仕するようになり、奈良奉行大関増公が定時に寺社の由緒書の集成を指示され、元禄13年(1700)に「大和志」というタイトルで三〇巻として成立した。当時見ることができた寺社史料を多く収録し、奈良奉行所の記録として完成させたものです。