続 明日香村村史 上巻・中巻・下巻
昭和四十九年に『明日香村史』が刊行されています。その二年前に出現した高松塚壁画は古代史ブームに火をつけた感がありました。この間、明日香村特別措置法が制定され、全村を古都保存法上の特別保存地区とするとともに、村民生活の安定のために、さまざまな特別の措置がとられるようになっています。また、キトラ古墳や亀形石造物等の発見、高松塚古墳の壁画修復をめぐる諸問題等、新たな状況が加わり、『続明日香村史』編纂の機運が高まってきました。
新しい村史は、律令国家が形成された時代の中心地の飛鳥を紹介しています。上巻は、最新の発掘や研究の成果が盛り込まれた考古・古代史・歴史地理編。中巻は、万葉集や仏教美術からみた古代飛鳥と飛鳥の文学・民俗・美術編。下巻は、中世から明日香村誕生までを述べ、村の整備充実の様子などを記す現勢編です。 飛鳥地域の最新の研究成果が盛り込まれ、現在の明日香村の様子を紹介して、今後の村づくりへの決意がこめられた村史です。